補助金のことを考える(4)着手は交付決定の後で

2023年08月07日 09:17

補助金は実際にお金が交付されるまでに、何段階かの手続きが必要になります。
採択前の申請からスタートして、採択された後に交付申請、交付決定後に遂行状況の報告、完了後に実績報告・・・というように何度も補助金の事務局とやりとりをする必要があります。

似たような書類を何度も提出することになるため、自分の手続きがどこまで進んでいるのか、正確に把握しておきましょう。

この中で特に注意しておかないといけないのが「交付決定」です。
補助金は原則として、交付決定日以降に使った費用のみが対象経費として認められます。
これは、代金の支払い日ではなく、業者との売買契約や請負契約の締結日が参照されます。

【例】
交付決定日が8月1日の場合
発注日が7月31日の機器の購入費用→補助対象とならない
契約日が8月1日の外注費用→補助対象となる

事業再構築補助金など一部の補助金では事前着手申請を出すことで、交付決定前に契約や購入が可能なケースもありますが、原則は交付決定後に着手する必要があります。

ごくまれに「すでに購入済みの機器を補助対象にできるか?」という相談がありますが、上記の理由があるため、当事務所では「無理です」とはっきりとお伝えするようにしています。

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